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さすがに無理やろ
第10章 天国と地獄

side 新飼


青山さんの肩を抱いたあの日
俺は
あんまり長居せずに
青山さんと別れた

肩を抱いても
抵抗されへんかったし
俺の気持ちが変わらんかったら
付き合うてくれると言うてくれただけで
十分やったからや

俺の気持ちが変わることは
まずない
と言うことは
青山さんの気持ちが変わらへん限り
付き合ういうことやから
あんまり長居して
惹かれたらあかんしな

まぁでもとにかく
青山さんにもその気があるわけで
俺は天国におるような気分なわけや

あ、もちろん
ちゃんと次に会う約束はした

翌週の週末、土曜日
今度は俺の部屋に来てもらう予定や

そして
その約束の土曜は明日
そんな金曜日に
俺はいつもの残業に襲われていた

「あーーーもうアカン。
コーヒー飲んでくるわ!」

なかなか終わらん仕事に集中できず
俺は
缶コーヒーを買いに席を立った

すると偶然にも
自販機コーナーへと向かう廊下で
青山さんが立ち話をしていた

「いえ、それは
この手順で進めていただかないと
余計に時間がかかります。
そちらは私が処理しますので
木村さんは
こちらからお願いします。
それから
この書類は
こちらにサインいただかないと
上に通りませんので…」

青山さんも残業か
なんや
青山さんも忙しそうやなぁ

青山さんは
俺に背を向けて立ってて
俺には気付いてない

相変わらず
無茶苦茶滑舌ええし
テキパキ喋ってて…ホンマ別人や

そう思いながら
青山さんのすぐ横を通り過ぎ
少し歩いてから
振り返って青山さんに視線を合わせると
青山さんはハッとした顔をして
目をパチパチとさせた

「え?ここにサインですか?」

「あ、え、えぇ、そうです」

「ここだけですか?」

「あ、はい。あ、いえ
他の二枚にも、その…さ、サインが必要で」

クスッ
青山さん
突然しどろもどろやんけ

そんな青山さんを
もっと見てたいけど
迷惑かけてもあかんから
誰にも気付かれへんうちに
ここから離れんとな

それから俺は
何も無かったように自販機へと足を向け
コーヒーを飲みながら
青山さんにメールを送った

『残業お疲れさん。
無理したらあかんで?
それにしても
明日、楽しみやわー』

もちろん
ニヤける顔を隠すために
髭を触りながら
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