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抱けない彼を妄想で抱く
第1章 いつもの
あり得ないほど大きく、中にフィットしていて、わたしが一番好きな気持ちいい部分を、ただそこにいるだけで刺激してくるのです。
気持ち良さのあまりそれまでの思考を手放しました。
いいえ、どこかに勝手に飛んでいってしまいました。
気持ちいい、気持ちいい、とそれだけが頭の中でぐるぐると回り、口から出てくる言葉もそれだけになります。
彼の様子を見る余裕もありません。
彼はわたしを見ているようでした。
わたしを見て、その様子にすら興奮しているようでした。
1秒でも長くこうしていたくて、わたしは動くのを我慢しようとしますが、5秒ももたずに動き出してしまいます。
「だめ、むり、腰動いちゃう」
彼の身体を気遣う余裕もなくなってしまいました。
ただ欲望の限り貪りました。
彼は視線をよそにずらしたり、呼吸を整えたりして必死にいくまいと耐えていますが
「あ、だめ、いっちゃう…っ」
と言って、それからすぐに果ててしまいました。
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