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恋がしたいと言いながら
第6章 宅飲みデート
「結婚式の招待状ってこんな前に来るの?」
 出したままにしていた封筒の消印を見て、優也くんが素っ頓狂な声を上げた。
「そうだよ。呼ぶ方も呼ばれる方も、いろいろ準備とかあるしね」
 無邪気に「へぇー」と驚いている優也くんが可愛くて、背中からぎゅっと抱きしめる。
 今夜は宅飲みなので、くっつきたいときにすぐくっつけるのが嬉しい。
 彼はお腹が空いていたのか、ローテーブルに並べた肉野菜炒めや卵焼きをもりもり食べている。
 夕方、優也くんからうちに来たいと連絡があってから、あるもので急いでつくったおつまみだ。
 こういうこともあるから土曜日だって油断はできない。
「優也くん、おいしい?」
「うん、おいしい。こういう手料理、久しぶりだし、ほんとおいしいよ」
「良かった。たくさん食べてね」
 やっぱり男の子のひとり暮らしだと、外食とかコンビニごはんがメインになってしまうんだろうか。
 そんなことなら、私が毎日でもつくってあげたいくらいだ。優也くんのために、毎日、ずっと。
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