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第11章 結婚式

　私は呆気にとられて祥子ちゃんの大きな瞳を見つめ返した。
　自分は正しいことを言っていると信じて、微塵も疑っていない人の目だ。
　現に間違ったことは言っていない。祥子ちゃんの意見は世間一般的にとっても正しいことだと思う。
　でも本当に余計なお世話だ。
「ま、まぁ……人それぞれじゃない？」
「そうそう……」
　真由ちゃんと亜実が引きつった笑顔でフォローを入れてくれる。
　そんな私たちに構わず、祥子ちゃんはぽん、と手を打った。
「そうだ。今日は彼の友だちとか会社関係の人たちも来てるから、いい人いないか探してみたら？まぁ彼の同期だからおじさんにはなっちゃうけど」
　じゃあまた後で、と他のゲストに挨拶しに行った祥子ちゃんを見送りながら、私たちはみんな同じくぽかんとしていた。