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揺れる世界の秘め事
第9章 ひと月越して
帰宅ラッシュの満員電車の中、
そろりと腰元を抱きつかれる。

低く重い声で「お帰り」と一言呟かれ、
端から端まで撫で回される。

いい加減にその行為を少し受け入れるようになってしまっていて、
抵抗がどんどんなくなってしまう。

3度目の時からその男と小さな約束をした。
『相手を詮索しない。顔を見ない』
もう片手で数えられない回数電車で触れられ、

…絶頂させられ、

少しだけ約束がもどかしい。

その男は私を散々イかせると「またね」と呟いて去っていく。
そのときにはちょうど自分の最寄駅に付いていて、慌てて電車を降りる。

どんな人なのか、少々気になってはいる。

その男に触られはしてるけど、
逆にその人のを触れたり、変な露出も挿入されたりもしていない。

痴漢という行為は最低だけど…
悪い人ではないのかもしれないとも思っている。

それのおかげで有馬君と帰った後でも…男に弄られた後でも
一人で慰めてしまうんだからもう……


「せんぱい?おーい?」

自分の世界に入り込んでいると
目の前にパタパタと手をかざされてハッとする。

「わひゃ、あ、えっと?なに?」
慌てて顔をパタパタと扇いで有馬君を見る。
私がトリップしていた様子に少し不機嫌になってしまっている。

「なに?じゃねーっすよ。なに考えてたんですか?」
「へ、いや、何もないわよ?」
誤魔化すように視線をそらす。

「まぁいいけどさ、何頼みます?」

慌てて手に持っていたメニューを見る
「あ、うん…そうね、じゃぁクリームパスタで」
「へぇ、じゃぁ俺…んー、和風パスタで」

メニューを店員に渡す。
少し意外だなぁ、
と呟くと不思議そうに有馬君がこちらを見る。
「ああ、和風パスタ?」
でしょ?と言う様な笑みを浮かべる。

「うん。和風ベース好きなの?」
「クリームと迷っててちょうどセンパイがクリーム選んだし。
あとハンバーグのトッピングもアリかなとも」
「ああ、美味しそうだよねぇっ私も卵入れるかで迷ったな」
「今度違うのにもチャレンジしません?
あといつでもいいからハンバーグ作ってください」
「え?お店のには勝てないと思うけど…」
「んなの関係ねーっすよ。麻美さんが作ってくれるのがイイんだし」
「う、うん…わかった…」

さらりと言うから反応に困るんだけど…
なんだかどんどんこの後輩に勝てなくなる。
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