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喪服奴隷・七菜~香織の巻~
第15章 二兎を追う
夜道をとぼとぼと歩く香織。
一度会社に戻って、省吾が帰宅したことを確かめると
歩いて省吾の家に向かったのだった。
頭の中は妊娠していたことと、さきほど轟に言われた
「香織を好きにしていいから」という昌吾の言葉でいっぱいだった。
果たして省吾は、香織のことをどう思っているのか?
子供ができたことを、素直に喜んでくれるのだろうか?
その結果によっては、自分の人生も大きく変わってしまうだろう。
いつもの道が、やけに遠く感じられるのだった。

ドアホンを鳴らすと、パッと玄関の照明が点く。
姉が出てくるだろうと予想していたのに、省吾が扉を開けて出てきた。
「おぅ、診断の結果はどうだった?電話がかかってくるかと思ったのに
ぜんぜん連絡をよこさないから、俺も七菜も心配していたんだぞ。
まぁ、玄関先じゃなんだから、とりあえず入りなさい」
省吾が先に立って、香織を応接室に案内していく。
「おーい、七菜。香織がきたぞ。お前もこっちにおいで」
調理場に立つ七菜に向かって、省吾が声をかける。
省吾と七菜が並んでソファーに座って、向かいに香織が腰かける。
「どうした?ずいぶん深刻な顔をしているぞ。何かあったのか?
検査の結果は出たんだろ?さぁ話してみなさい」省吾が結果を知りたがる。
しかし香織は下にうつむいたまま、目線を合わせようとしない。

もし妊娠したことを告げれば、どんな反応を示すんだろう?
姉は『まだ若いんだから、よくよく考えなさい』と
やんわりと諭されそうだ。
社長はどうだろう?
わたしを奴隷としか見ていないから
面倒くさがって堕ろせ、と言いそうな気がする。
目線を少しづつ上にあげていくと、省吾の厚みのある手が見えてきた。
さらに上にあげると、省吾が気難しそうな顔で睨んでる。
言うしかないよね。でもその前に
『社長、もし私が妊娠したと言ったら、どうすればいいと思いますか?』
確認だけはしておきたい。
「ひょっとして、妊娠していたのか?」省吾が先を促すように聞いてくる。。
香織は仕方なくうなずいた。
気難しそうだった省吾の顔が、一変して破顔する。
「本当か?やったな香織。間違いなく俺の子供ができたんだな?
そうかそうか、おめでとう。そうとわかれば香織!俺と結婚してくれないか。
生まれてくる子供のためにも、きちんと籍に入れたほうがいいだろう」
意外な言葉が返ってきた。
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