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恋に落ちる時
第7章 丸の内の彼 -4-
ピンポーン、ピンポーン…―

インターホンの音で目を覚ます。

ん?寝ちゃってた…

時計を見ると時間は24時過ぎ。

誰だろう、こんな時間に。

リビングのモニターをおそるおそるみると、そこにはアキラさんの姿があった。

どうして…。

ピンポーン…―

「…はい。」

「ゆかちゃん?ごめん、こんな遅くに。電話繋がらなかったから寝てるかなって思ったんだけど、どうしても話したくて。」

「…どうぞ。」

迷った末にオートロックを解除した。

「何か飲み物入れるので、ソファに座ってて下さい。」

アキラさんを部屋に招きいれ、ソファへ促し、キッチンに向かおうとすると手首が掴まれ、後ろから優しく抱きしめられる。大好きなアキラさんの香り。

「急にカギ返すって、俺、何かした?それとも何かあった?あのメールだけだと流石にわからないよ。」

私が必死に諦めようとしてるのに…本当にわからないの!?

「…アキラさんが、結婚を考えらっしゃるって聞きました。」

「えっ、何で知ってるの?それ、誰から聞いた?」

あぁ、本当なんだ。
家にきてくれる位だから、もしかしたら、何かの間違いなんじゃないかって、バカみたいに喜んじゃった…―。

「…誰でもいいじゃないですか、だけど知ったからにはさすがに今までのようにはいられません、もう終わりにしましょう。」

そう言ってアキラさんの腕を振りほどくと、涙を堪らえてキッチンへ向かった。









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