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彼女が突然おっパブで働きたいと言い出した!
第28章 塚本菊池の出番
俺達はついに呼ばれ「は、はい!」と言ってササっと舞台に向かう。

「塚本菊池です!漫才やります!マイク使います!よろしくお願いしますっ!」と菊池君が元気よく言った。

新人芸人ながらも、今日来ている芸人たちの前で素人に見られるのは菊池君も嫌だったのだろう。

「はい!じゃあよーいスタート!」とネタ見せが始まる。

「はいどうも~。塚本です!菊池です!塚本菊池です。よろしくお願いしま~す!」と俺達はネタを進めていく。

支配人の表情を意識しないようにネタをやろうと決めていたが、どうしても俺はチラチラと支配人の顔を見てしまう。

「体育館の裏で告白をしてみたい。」という設定を言ったときに支配人はふと首を傾げた。

やばい・・・何かまずい設定なのか・・・

何か気に入らないのか・・・

ネタに集中しなければいけないのにそんなことばかりを考えてしまう・・・・

ふと気づいたのは菊池君のネタの進め方が速いのだ。

どうやら緊張マックスでワケが分からない状況になっているようだ。

「そんなことあるか!!!!!!」という最初のほうのツッコミのテンションが高すぎる。

順番待ちの客席で見ている芸人達から「ふふふふっ・・・」という笑い声が聞こえる。

どうやら俺達の笑いがひど過ぎて裏笑い的な笑いが起こったようだ。

しかし、このままビビッてネタを止めることはできない!

俺は菊池君に「何も失うものなんかないんだ!落ち着けっ!!」と菊池君の両肩を掴んでいた。

菊池君は一瞬ビクっとなったが「おおっ!そうだよな!そうだよ!」と言って笑っている。

もはやこの状況はネタなのかどうなのか自分達では分からない。

ネタは2分半程度のを持ってきていたので間もなくオチのやっぱり告白したい!という部分にいく。

俺も菊池君もさっきの励ましで落ち着きながら最後までネタを進め、

「はい!以上で~す。どうもありがとうございました。」と無事終わった。

「2分45秒です。」と支配人がネタ時間が言うと「う~ん。そうだな・・・・まあねぇ~。」と明らかにコメントに困っていた。

俺達は合格なのか?不合格なのか???



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