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第6章 乳母…6

「この子…あおいを愛しているのに、可愛いのに、憎くて堪らない。あんたのせいよ。夫だけじゃなくて、娘まで…あああ…」
桜田の妻は人が見ているにも関わらず泣き崩れ、あおいはどうしたらいいのか分からなくなっていた。

周囲の人達は興味の目で二人を囲み見ていた。

するとあおいの肩に手を佐野が置いた。
そして、桜田の妻の腕を引き、子供の待つベビーカーまで連れて行き、
「この子はママがいなければ…ママが大好きなんじゃないですか？こんなに可愛いく笑って。あなたは子供を憎んでなんかいないですよ。愛情がちゃんと伝わっているし、この子の愛情も受け止めてあげないと。」

佐野は川口に連絡をし、桜田と連絡が取れるかを尋ねると、すぐに迎えに来ると連絡が入った。

あおいは隼人とマンションに帰り、佐野を待っていた。
1時間ほどすると佐野が帰宅をし、無事に桜田が迎えに来て帰っていった事をあおいに伝えたのだった。