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乳母…めのと
第1章 乳母…1
「私は、隼人君に二度あげただけで、まだ分かりませんが…」

安定期入ったら、赤ちゃんが飲みやすいように乳首の手入れをしていくことと、赤ちゃんが生まれたら、乳腺がまだ完全に開いていないので、乳首をつまみ乳腺を開くマッサージをすることと、そのマッサージが、痛くて涙が出てしまうことと、すぐにおっぱいが張るので、マッサージをして固まらないようにしなければならないことと、ちゃんと乳腺が開き、母乳を出さないと乳腺炎になってしまうことと、赤ちゃんに母乳をあげるに、まだ柔らかい乳首が切れて痛むことと、おっぱいを吸われ、子宮も収縮し元の大きさに戻るということなどを佐野に語った。

「パパがママのおっぱいのマッサージをしたり、飲み残した母乳を吸ったりして、ケアのお手伝いをしてあげたりするみたいなんですけど……私は赤ちゃんもパパも居ないから、一人で痛さに蠢きながらしてるんですけどね。」
そう言ってあおいは笑った。

佐野は何と答えていいのか分からなかったが
「おっぱいをあげるのもそんなに大変なんだね。知らなかった。」
「ふふふ。私も知らなかったわ。妊娠するまでは…」
いつの間にか隼人は乳首を咥え眠っていた。

あおいは母乳を与え、赤ん坊を抱くと母性が溢れてきた感じがした。そして満足気に気持ちよさそうに眠った隼人を優しい眼差しで見つめていた。

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