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夜の営みを10倍楽しく過ごす方法
第5章 まきこ(38歳)
「かあさん。」
「ふみあき。」
「かあさん…今月の12日は…(お嫁さん)と一緒にブライダルフェアに行くから…」
「ブライダルフェアへ行くって?」
「そうだよ。」
「やだ…家にいてよぉ…」
「かあさん!!」
「ふみあき…」
「かあさん!!この頃おかしいよ!!オレと(お嫁さん)が入籍をした日からおかしくなっているよ!!」
「そんなに怒らないでよぉ…かあさんしんどいのよ…」
「かあさん!!気持ちをしっかり持ってよ!!オレ!!仕事に行ってくる!!」

カンシャクを起こしたふみあきは、大きめのアンダーアーマーのリュックサックを背負って家を飛び出して行った。

ああ…

ふみあきを怒らせてしまったみたい…

まきこ…

どうすればいいの…

アタシは、ふみあきに思いを伝えることができなかったので、くすんくすんと泣いていた。

くすんくすんくすん…

アタシの想いが…

ふみあきに伝わらなかった…

くすんくすんくすん…

ふみあきは…

アタシを女として見てくれない…

くすんくすんくすん…

そして、もどかしい気持ちを抱えたまま2月12日の日曜日の朝をむかえた。

場所は、JRと京急の品川駅の近くにある新高輪プリンスホテルにて…

ふみあきとお嫁さんは、念入りにオシャレをしてブライダルフェアへ行ってた。

二人は、5月頃に挙式披露宴をあげることを決めていたので、どんな感じの挙式披露宴をあげようかと楽しく計画を立てていた。

アタシは、白のブラウスの上からマゼンタのカーディガンと黒で白のドットのスカートを着てホテルのエントランスホールに来ていた。

アタシは、エントランスのソファーに座ってぼんやりと考え事をしていた。

アタシは、ダンナと出会った20年前のことを思い出していた。
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