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幻の果てに……
第7章  没落


 不倫じゃないと、いいように解釈して、夫以外とのセックスを続けた。
 その結果がこれ。
 いつまで続くんだろう。私はもうすぐ33歳になる。
 年を取れば、男達も見捨ててくれるだろうか。
 そう考えながらも、実際には何度も絶頂を迎えた。
 男達からすれば、喜んでいるように見えたかもしれない。
 眠ってしまおう。
 今日のことは忘れたい。
 目が覚めたら、あの店へ行く前日に戻れればいいのに。
 そんなことはあり得ないと思いながら、眠りについた。


 ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆


 私はセックスがしたかった。
 幻の世界で。
 夫のことは好きだと思う。
 それでも、他の男性とのセックスを求めてしまった。
 その報い。
「あんっ、あぁっ」
 私は卓也の上に載り、腰を振っている。
 他の男達は乳房を揉んだり、乳首をしゃぶったり。
 立ったままの男に性器を向けられ、それをしゃぶる。
「んんっ……。はぁっ」
「梨央ちゃん。ちゃんとしゃぶってよ」
 卓也に呼ばれる度、体が慣れていくのが怖い。
 もう、何度目だろう。こうやって四人の男を相手にするのは。
 その間に主人の帰宅があった。
 約束通り呼び出しは無く、私は夫ともセックス。
 その前に用意しておいた避妊薬を飲んだ。
 避妊薬を飲むのは、妊娠しないため。
 夫との子供を宿せば、卓也達とセックスしなくて済むのに。
 自分でも、複雑な心境だった。
 夫は、そろそろ病院へ行ってみようかという話もしている。
 不妊治療。
 そんな病院で私が避妊薬を飲んでいたことが分かれば、夫はどう思うだろう。
 夫のセックスは、子作りのため。それなのに、私がそれを防いでいる。
 もうあの店へは行っていない。
 行く必要が無くなったから。
 夫の留守中、卓也は週に一度は私を呼ぶ。
 時には知らない顔の男がいたりするが、することは同じ。
 何人もに抱かれて、私は何度もイく。
 本当に嫌だったら、感じないのかもしれない。
 でも、体が慣れてしまった。
「あぁっ、はぁっ」
「梨央っ……っ。可愛いよ」
 男達はそんな言葉をかけてくれる。
「あんまり締めるなよ。悦いからって」



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