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第9章 　ハッピーエンド編

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　一ヶ月後、隆は一週間の休暇を取って戻って来た。
　私はその間に部屋を片付けたが、専門の業者を頼み家中を綺麗にしてもらってある。
　大きな荷物は隆の赴任先へ発送済み。
　二人で決めたのは、私が赴任先で同居すること。
　隆は会社にも話し、現地での広いマンションも用意してくれた。
　いつ戻れるか分からないため、家は不動産屋を入れ人に貸し出すことに。
　子供部屋に使える部屋もあり賃料を安くしたら、すぐに借り手が見つかった。
　静香に連絡すると淋しいと言って泣いていたが、彼女は二人目の子を妊娠中。
　それを、羨ましいとは思わなかった。
　なるようにしかならない。
　幻は、幻でしかなかった。
　私は勘違いをしていただけ。
　隆には悪いと思っているが、新しい場所でやり直したい。
　そう考えながら、搭乗ゲートを入った。



　ハッピーエンド編　　了