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女子高生香織の痴漢列車
第1章 痴漢列車
(や、やめて……ください……)

 目で訴えかけるが、男はそんなもの意にも介さない。香織の耳元に顔を近づけて囁く。

「気付いていて抵抗しないとは。キミも物好きだな」

(違う! そんなんじゃ、ないのに!)

 悔しいやら恥ずかしいやら腹立たしいやら、様々な感情が混じり合い目尻に涙が浮かんでしまう。男は満足げに嗤いながら凌辱を続行した。すし詰めの電車の中では逃げる事はできず、早く駅に着くことを祈るしかない。
 香織を撫で回していた手は徐々に位置を下げていく。香織も純粋無垢な子供ではない。男の手がどこを目指しているのかは想像でき、嫌悪感に身を竦める。
 しかし手はそこを素通りし、内ももの付け根の辺りをさすり始めた。予想外のことに香織は戸惑う。
 そしてもう一つ、香織を混乱させるのもがあった。触られている内ももから伝わってくる感覚。
 はじめは嫌悪感。卑劣な悪による汚らわしさ。それはだんだんと薄まり、代わりにくすぐったいような感覚に変わっていく。
 何が起こっているのか理解できず、困惑する香織をよそに、男の手は今度は僅かずつ位置を上げていった。
 そこにあるのは、薄ピンクの布一枚で覆われているとはいえ、誰にも触れさせたくない――秘密の花園。
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