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監禁束縛〜裏切りと暗殺者の最期〜
第3章 スパイ容疑の少年
ある山中を一台の馬車が走っていた。
馬車の中には60代前半ぐらいの白髪混じりの黒い髪に灰色の切れ長の瞳の男と十代半ばぐらいの黒髪に翡翠色の瞳の少年がいた。
少年は全身に折檻の痛々しい傷があった。
前で両手首を拘束され身体は麻縄で縛られている。

「あ、主様…これから自分はどこに連れて行かれるのですか?」

おどおどしながら少年、アンリ・アルベルト(コードネームはアベル)は問い掛けた。

「ふん、お前を処罰して下さる方の所だ。安心しろ、そこにはお前の探し人がいるぞ」

(……まぁ生きてればの話だがな)

男、エアハルト・アシュビーは心の中で笑っていた。

「ほ、本当ですか!?よ、良かった…」

アンリは安堵のため息をついた。

(ふん、馬鹿な奴だ。あそこに入った奴は二度と生きて出てこれないというのに…哀れな奴だ)

エアハルトは無知は怖いと嘲笑った。
馬車はある大きな屋敷の前で止まった。
黒い巨大な門が開きまた馬車は動き始めた。
敷地内は広く噴水や様々な植物が植えられている。
奥にある屋敷の前には執事であるクルトが立っていた。

馬車はクルトの前で止まると馬に乗っていたスーツ姿の男が降りて馬車の扉を開けた。
エアハルトは馬車から降りると続いてアンリも降りた。
エアハルトに手首の鎖を引っ張られ屋敷の前に連れて行かれた。

「これはこれは、アシュビー様…お待ちしておりました。早速ですが引き渡し許可書に記入とサインを頂けますか?拇印も忘れずに」

「ああ、分かってますよ」

エアハルトはクルトからバインダーを受け取ると引き渡し物にアンリの名前とプロフィールと引き渡し理由と自分の名前を書いて拇印を押しバインダーをクルトに渡した。

「では確認致します。……名前はアンリ・アルベルト様、年齢は15歳……引き渡し理由は組織のスパイの疑い及び裏切り行為…間違いありませんね?アンリ様」

「………は、はい…」

アンリは決してスパイなどではなかった。
突如失踪したシェリルを心配して探していたのだ。
シェリルが居たという事を揉み消したエアハルトを不審に思ったアンリはシェリルの居場所の手掛かりを探すためにエアハルトの自室に忍び込みバレてしまいスパイ容疑を掛けられて拘束されたのだ。
裏切り行為というのはスパイ行為を認めず嘘をついたからとされている。
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