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監禁束縛〜裏切りと暗殺者の最期〜
第3章 スパイ容疑の少年
アンリは散々シェリルを探したかっただけで濡れ衣だと訴えたが誰も信じなかった。
折檻を受け反抗する気力は既になかった。

「ではこれにて引き渡し完了といたします。アシュビー様ご苦労さまです」

「よろしく頼みますよ、クルトさん」

エアハルトはアンリの手枷の鎖をクルトに渡すとアンリに見向きもせず馬車に乗って行ってしまった。

「ではアンリ様参りましょうか?ああ、まだ名乗ってませんでしたね。私はこの屋敷で執事として働いておりますクルトと申します。以後お見知りおきを」

「は、はい…よろしくお願いします……あの、クルトさん……ここは一体どういった場所なんですか?俺はどうすればいいのでしょうか?」

顔色を伺うようにアンリは問い掛けた。

「それについては旦那様から説明があります。アンリ様はただ旦那様の命令に従ってさえいればいいのですよ。他に質問はありますか?」

「あっ!ここにリン…いや、シェリル・ヴェルンバーグって女の子いませんか?13歳ぐらいの女の子なんですけど……」

「ああ…シェリル様なら旦那様の元にいますよ?すぐにでも会えるでしょう」

「!!よ、良かった…」

アンリはパアッと笑顔になった。

「ではそろそろ旦那様の元に参りましょうか」

「は、はい…」

鎖を引かれてアンリはクルトと一緒にノエルの部屋に向かった。

「旦那様、よろしいでしょうか?」

扉をノックしてから声を掛けた。

「……入れ」

「失礼いたします」

扉を開け頭を下げるとアンリと一緒に中へと入った。

「アシュビー様より引き渡されました名前はアンリ・アルベルト様です。資料はこちらに」

アンリを引き連れて先程のバインダーをノエルに渡した。

「………」

ノエルはそれを受け取ると目を通した。

「……スパイ容疑に裏切り行為か…なるほどな。アンリ・アルベルト、お前のコードネームはなんだ」

「え?あ…はい…アベルと申します」

「……アベルか。その名は捨てろ」

「え?いや、でもこの名は主様より頂いた大切な名前で……」

「……聞こえなかったのか?その名は捨てろと俺は言ったんだ。それにお前はもう二度とその主様とやらの元に帰れないんだから必要ないはずだが」

「!!わ、わかり、ました」

ギロリと睨みつけられてアンリは肩を震わせた。
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