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狼に囚われた姫君の閨房録
第21章 伊東の企み
「すまなかったな、手荒な真似して」
布団の中で、左之助は軽く唇を重ねた。私は左之助の胸にほおを埋めた。
左之助も苛つくことはある。私が慰められたのなら、それでいい。
「参謀の奴がな、平助に妙に近づいてきやがるんだ。平助は気のいい奴だから、まんまと口車にのせられちまって……前川邸に入り浸りだぜ」
左之助は私の肩を強く引き寄せた。私の肩を掴む手がふるえている。
不安なのだ。左之助は面倒見がよく、平助のことも可愛がっている。
平助が新選組とは違う方向に向いたとしたら……歳三はどうするだろう?
「ご案じなさいますな。平助兄上さまは賢いお方。他人に籠絡されたりはしません」
私が励ますと、
「俺もそう思うが、新八がな……」
左之助は声を落とした。
「ずっと機嫌が悪くてな。参謀に直談判するって言ってた。一本気な奴だから、無茶しなきゃいいが」
「伊東参謀を斬るかもしれないとか?まさか……」
「考えられるだろ?直情馬鹿の新八だぜ」
叢雲が月を横切ったのだろう。月明かりの中の左之助の顔が翳った。 
「妙案とはいきませんが、考えがございます。この件、私に託してくださいますか?」
私が囁くと、左之助は私の頭を撫でた。
「いい女だよ、お前は」
許すともなんとも言わなかったが、左之助は寝息をたてて眠りについた。
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