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狼に囚われた姫君の閨房録
第27章 下手人は原田?
それは自然の成り行きだった。
いつしか、私は寝そべった総司の腰に跨っていた。
引いては寄せる官能の波。私は総司の上で喘ぎ声をあげた。
「僕と一くん、どっちが好き?」
「ふ……ぅ……ん……」
総司に突き上げられて、私は言葉にならなかった。
この突き上げの弱さは何?あんなに激しく私を犯したのに……
総司を咥えた部分に私は力を込めた。
筋肉の落ちた総司の胸。力の入らない下半身。
食い締めなければ、総司が抜けてしまいそうだ。
「一兄上さまは……こうおっしゃいました」
私は総司の上半身に身を伏せた。
触れ合う唇と唇。思う様唇を総司に味わわれて離れると、私は言葉を継いだ。
「俺はお前を愛していない。伽をさせるだけの存在だと……」
「一くんがそんなことを?」
「ですから……どちらが好きということはないんです。一兄上さまも総司兄上さまも大好きなのです。こうやって、求められるだけで……」
それ以上は言えなかった。
私の中の総司のそれが膨らみ、熱い迸りを胎内に放ったのだ。
絶頂感が私を支配する。
気が遠くなった私に、総司が囁いた。
「……君は何も分かってないよ。僕のことも、一くんのこともね」

夜更けになって、左之助が帰営した。
坂本龍馬暗殺の犯人ではないと分かったものの、真犯人は誰なのか……それは、永遠の謎となった。
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