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狼に囚われた姫君の閨房録
第30章 総司、危篤に陥る
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添い寝してる間に、眠ってしまったらしい。
これは夢だろうか?
私の全身を甘い口づけが這い回る。
唇での念入りな愛撫。私は小刻みに震えた。
この感覚には、覚えがある。総司だ。
(……瀕死の兄上様に愛されてる?)
足の間が濃厚な蜜で溢れた。いつの間にか、私を貫いている総司の楔。秘奥を穿ち続ける。
(……これが名残り……)
総司と繋がっているところが疼くと、私は首を振った。
何が名残りだ!これを最期にしてたまるか!!
私は陰唇を引き締めて、総司に生命力(エネルギー)を注入した。
「私の命を分けます。どうか……受け取って」
私の生命力が総司に流れて行くのを感じる。それにつれ、体がだるくなった。
(うまくいって……)
男と女の交わりは、互いの情を注ぎ合うもの。ならば、生命力を注ぐのも可能であるはず。
私は冷え切った総司の背中に手を回した。
少しずつ、温かみを取り戻しているのがわかる。
死なせるものか。総司は生きているのだから。
死病におかされながらも、戦うことを望んでいるこの人を死なせてたまるか。
「この世に神仏があらせられるのなら……何卒、我が願い、届けたまえ」
熱が下がり、総司が命の危機を脱したのは翌朝のことだった。
これは夢だろうか?
私の全身を甘い口づけが這い回る。
唇での念入りな愛撫。私は小刻みに震えた。
この感覚には、覚えがある。総司だ。
(……瀕死の兄上様に愛されてる?)
足の間が濃厚な蜜で溢れた。いつの間にか、私を貫いている総司の楔。秘奥を穿ち続ける。
(……これが名残り……)
総司と繋がっているところが疼くと、私は首を振った。
何が名残りだ!これを最期にしてたまるか!!
私は陰唇を引き締めて、総司に生命力(エネルギー)を注入した。
「私の命を分けます。どうか……受け取って」
私の生命力が総司に流れて行くのを感じる。それにつれ、体がだるくなった。
(うまくいって……)
男と女の交わりは、互いの情を注ぎ合うもの。ならば、生命力を注ぐのも可能であるはず。
私は冷え切った総司の背中に手を回した。
少しずつ、温かみを取り戻しているのがわかる。
死なせるものか。総司は生きているのだから。
死病におかされながらも、戦うことを望んでいるこの人を死なせてたまるか。
「この世に神仏があらせられるのなら……何卒、我が願い、届けたまえ」
熱が下がり、総司が命の危機を脱したのは翌朝のことだった。
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