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狼に囚われた姫君の閨房録
第40章 五稜郭での性活
戦いが終わったのは、夜中だった。
鶴ヶ城は降伏の旗を掲げ、戦闘は終結した。
私を抱きしめたまま敵に切り刻まれた一はもの言わない骸となっている。
冷たい腕の中で、私は疲れ果てていた。
特殊能力を使い果たし、指一本動かせない。
何も考えたくなかった。
もうどうでもいい……一は死んでしまったから……
「……生きてるか?」
頭上で、三樹三郎の声がする。
「これから、城に行く。立てるか?」
落ちたお城に?いまさら……?
「容保さまは……ご生害を……」
「殿は生きてるよ。家老が代わりに切腹したからな」
初めて、私の目が開いた。
「生きて……らっしゃる?」
「強情なお人だからな。腹を切ると言って、聞かねえらしい。お前の力が必要だ」
三樹三郎が手を差し伸べる。私がその手を取ると、ひょいと横抱きにされた。
「……っ」
「歩けねえんだろ?運んでやるぜ」
「三樹三郎さま、お怪我は……」
三樹三郎が銃で撃たれるのを、私は見ている。現に、左肩から血が流れていた。
痛みをごまかすためか、三樹三郎は作り笑いをした。
「これしき、かすり傷だ」
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