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狼に囚われた姫君の閨房録
第40章 五稜郭での性活
「斗南(今の青森県)は食べ物もろくにないそうだ」
夜の帳が下りた城内。官軍との話し合いの後、容保さまが私の病間を訪れた。
会津藩が斗南に送られることを告げられた。
「……寒さも厳しい土地と聞き及びました」
横になったまま、私は声を落とした。
容保様も行くことになるだろう。事実上の流刑だ。
「斗南には……いつ頃?」
「数日中には発つ」
容保様の眼窩は窪み、ほっぺたはこけていた。
「お前は足止めだがな」
「分かっております」
特殊能力の使いすぎで、体力が戻らない。斗南まで行けるわけがなかった。
「城を明け渡したから、鶴ヶ城にはとどまれん」
「はい……」
「蝦夷地に渡る商船に話をつけてある。その船で土方のところに行け」
「歳三兄上さまのもとへ」
「土方は函館五稜郭で戦っている。あいつのことだ。とことん、戦い抜くだろう。見届けてやれ」
「……いろいろ、報告もしなければなりますまい」
沖田総司、原田左之助、永倉新八、斎藤一、近藤勇。歳三のいないところで、何人が死んだだろう?
辛くても、それを伝えるのが私の役目である。
三樹三郎が仲間に加わったことも知らせなくては……
「あの、三樹三郎さまは?」
「斗南行きの準備中だ。一人での乗船になるが……」
「ご案じくださいますな。船旅は初めてではござりませぬ」
「達者でな」
容保さまは私に覆い被さると、そっと唇を重ねた。髪の毛を撫で、両肩を押さえて深々と口付ける。
わずかに開いた私の唇をこじ開けて、舌をねじ込む。 
呼吸も唾液も愛しむような優しい接吻。
「どうか、ご壮健で……」
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