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狼に囚われた姫君の閨房録
第47章 局長命令!すみれを殺せ!!(その三)
【土方歳三視点】
「……おじきや平助、左之助や新八までもやられたか……やるな、すみれ」
俺は上を見上げて吐息した。空でも天井でもない、鏡の蓋のようだ。
俺と親父は大きな鏡の箱のようなものに封じ込められていた。進むことも退くことも叶わない。
瞬間移動で脱出を試みたが、一寸も移動できない。
「これじゃ、すみれのところへ行けやしねえや」
俺が鏡の壁をイライラと蹴っ飛ばすと、親父は悠々とあぐらをかいた。
「そう慌てるな。すみれは我らを狙っている。探さずとも、向こうから来てくれるさ」
「ずいぶん、悠長にしてるな。すみれを斬りたくないくせしてよ』
「斬りたくはないさ。だが、大老の命だ。背くわけにはいくまいて」
そこで、親父は声を落とした。
「すみれが助けを求めている気がするんだよ。『お父上さま、助けてください』そう言ってるような気が」
「かもしれねえな」
「養い親としてすみれを楽にさせてやりたいんだ。すみれ一人に辛い思いをさせたくはない」
「そうだな」
親父がなにを考えているか、俺には手にとるようにわかった。
『誠』の一文字がこれほど似合う漢はいない。すみれが修羅に同化しつつあることに責任を感じているのだろう。
いきなり、風を切る音が耳元を掠めた。どこからか放たれた矢が俺の頬をかすった。
「ちっ!』
俺は咄嗟に身をかがめた。
続いて放たれる一の矢。二の矢!
刀を抜いて次々と打ち払う。
「気をつけろ、親父!どこから飛んでくるか、分からねえ!!」
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