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狼に囚われた姫君の閨房録
第48章 最終章!局長命令・すみれを殺せ!!(その4)
【斎藤一視点】
「何だ、この冷たさは?」
すみれを抱きしめた俺は、息を呑んだ。
完全に凍っている。顔面蒼白で唇は青紫、呼吸は浅い。
「一くん、これを!」
総司が新選組の羽織を脱いで、すみれに被せる。
「おまえ、隊服なんか着ていたのか?」
隊服ですみれをくるみながら、俺が驚くと、
「着てこなかった。着てないけど、着てたんだよ」
総司が口早に答え、三樹三郎が続けた。
「すみれの心象風景なんだろうな。あいつの中では、俺たちは新選組のままなんだ」
そういえば、俺も浅葱色の羽織りを羽織っていた。それらを脱ぎ捨て、じかにすみれを温める。
「……ふっ……」
俺のものはすみれの胎内に吸い込まれた。俺の熱で温めてやる。
交わると、すみれの心が俺の中に流れ込んだ。
(兄上……さま……)
(しばし待て。俺がすぐ温めてやるゆえ)
(無理……です……私は修羅と……分離しました……)
(分離だと?)
(……兄上さまに斬られた瞬間……修羅は私から抜け出しました……その時、私の命は……)
「尽きた……か」
三樹三郎が瞑目した。
俺はすみれを貫いたまま、抱きしめた。
すみれが生きてないことはわかっていた。体を重ねていても、命の鼓動が感じられないからだ。
(その前に……あの世に行くまえに……肉体を滅さなければ……)
苦しい息で、すみれは続ける。
(……体がなければ……修羅は復活しない……ほかに方法は……)
「……君の本体を斬ればいいわけだね?」
総司が声を落とす。
三樹三郎がぎゅっと拳を握りしめる。
「お前だけを死なせやしねえからな。俺たちもすぐ後を追う」
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