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狼に囚われた姫君の閨房録
第48章 最終章!局長命令・すみれを殺せ!!(その4)
【三樹三郎視点】
ふいに、甲高い笑い声が響いた。修羅のすみれが手を口に当てて哄笑している。
「何を笑ってる?偽物」
「偽物とは誰のことぞ?」
「てめえのことだよ、偽物!」
俺が徐々に間合いを詰めると、
「これは異なことを。偽物なのは、すみれの方ぞ」
修羅のすみれの笑い声が高くなった。
「その者のせいでわらわは外に出れなかった。わらわが本体じゃというに。窮屈でしかたなかったわ」
「言いてえことはそれだけかっ」
俺が刀を大上段から振りかぶった瞬間、
「ごほっ……がはぁぁ……ふっ!」
俺は地面に突っ伏して血を吐き出した。
土手っ腹を殴打された?肋骨が折れてやがる!
(いつの間に……!!)
腹をおさえてうずくまる俺の前に沖田が立ちはだかる。
「僕が相手だよ!おいで!!」
「でしゃばんな……沖田!引っ込んでろ……」
「勘違いしないでくれる?君のためじゃないから。すみれちゃんを守るためだから」
次の瞬間、沖田の体は空中を舞った。
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