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狼に囚われた姫君の閨房録
第13章 芹沢鴨暗殺
「くらえ!」
「フハハハッ! まだまだ甘いわ!!」
兄たちの怒鳴り声が飛び交う。斬り結ぶ金属音がひっきりなしに響いた。
「行くぞ」
「了解」
常に沈着冷静な一。いつも飄々として激したことのない総司。
それが二人とも、蒼白い焔をまとって芹沢に向かっていく。
「兄上さま〜っ!」
私は二人の太刀筋に己の念波のありったけを叩きつけた。芹沢への憎悪と兄たちを救いたい想いと!
蒼白い焔が爆発した。
蒼白い焔が総司と一の太刀を通して、芹沢の体を貫く。肉体ごと、芹沢の精神をも焼き尽くす。
「ぐ……」
だが、さすがに芹沢、容易くは落ちない。むしろ、私、総司、一の三位一体攻撃を押し返そうとする。
「すみれ、頑張れ!もう少しで、倒せるぞ!!」
左之助が叱咤する声に応えて、私はさらに焔を燃え上がらせた。
「芹沢鴨の首級、討ち取ったり〜」
歳三の声が耳に入った瞬間、私の意識は真っ暗闇に落ちた。
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