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僕の彼女が堕ちるとき
第1章 ゼミ旅行の夜
 当の僕はというと、その大塚という男は、あまり関わりたくないタイプだった。
 見た目がいかにもチャラい感じなのも気に入らないし、たとえ冗談にしても、自分からマダムキラーなどと、わざわざ名乗ってしまうあたりも嫌だった。

 けれど、そういう僕の嫌悪感とは裏腹に、大塚の周りには人が集まり始めていた。
 大塚は、自分がインドや南米に行った時のことを面白おかしく聞かせて、周りの連中は腹を抱えて笑い転げている。
 僕は離れて座っている朱里の方を目で見やり、朱里が大塚の席の方へと行かないように願った。

 だが、僕の願いもむなしく、朱里のとなりの女の子が、朱里を誘って大塚の席へ行こうとしていた。
 その時の僕は、よほど険しい顔をしていたのだろうか。
 朱里は一瞬だけ僕の方に視線を向け、躊躇したように見えたが、結局、となりの女の子が大塚の方へと引っ張って行ってしまった。
 僕としては不愉快だけど、いくらなんでも、この程度のことで大塚の席から朱里を連れ戻してくる、というのも大人げなさすぎる。
 結局、僕は宴席の片隅でやるせない気分のまま、楽しそうに大塚の話に聞き入る朱里の顔を眺めていた。

 宴が引いたあと、僕はもやもやした気分のまま、一人で風呂に入っていた。
 仲間が二次会やるから来いよ、と誘ってくれたのだが、二次会の会場が、大塚の部屋だと聞いて僕は断った。大塚の部屋が選ばれたのは、単に広いからというだけで、そこには何の他意もないはずだ。
 そんなこと、頭のなかでは十分にわかっている。
 わかっているが、嫌なものは嫌だ。
 
 結局、僕は飲みすぎたので明日の報告に差し支えないようにもう休むわ、といって仲間の誘いを断った。そして、僕と2、3人の例外を残して、ゼミの仲間たちは大塚の部屋に移動してしまったのだった。
 僕は朱里が二次会に行かないことを期待していたのだが、その期待はあっさりと裏切られた。酔って少し顔を赤くした朱里はもう、自分の部屋に戻る僕に一瞥もくれず、ゼミの女の子たちと、はしゃぎながら二次会の大塚の部屋に入っていった。

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