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今日もあの男がやってくる
第1章 その1
今日も、あの男はやってきました。いつものように主人と子供を送り出した時間帯を狙って・・・。ゴミの処理を済ませて、マンション下の広場でご近所の方と立ち話をしていました。ふと、遠くを見ると、あの男がこちらに歩いて来るのです。無精ひげをはやしたあの醜い男が。私は背筋に悪寒を感じ、何とかあの男に見つからないように、その場を立ち去ろうとしました。でも、次の瞬間、そんな私の想いははかなく崩れさりました。なぜなら、あの男と目線があってあってしまったからです。一瞬、私はあの男が、ニヤリとしたように感じました。そして、次には私に対して、顎で合図を送ってきました。それはまさに「早く、家に帰れ」という私への命令でした。私は、最初、それを無視し、さも気づかなかったようにご近所の方との話を続けていました。でも、頭は上の空、心の中では「誰か助けて!」と叫んでいました。すると、あの男はまさに目と鼻の先まで近づいてきました。そして、その顔は、先ほどとは異なり、険しい鬼のような形相(私には、そう見えました)に変わっていました。私の頭の中に、あの最初にレイプされた日のことがよみがえりました。そして、男は再度、顎で合図をしました。「早く、帰れ!さもないとお前との関係を夫や近所にばらすぞ!」と暗に言っている様でした。もはや、私は、身体から力が抜けていくのを感じながら、男に従うしかないことに気づかされたのです。私は、近所の方との話をきりあげ、マンション5階の家に戻る決心をしました。これから、家の中で繰り広げられるであろう、私への数々の陵辱・・・私はただそれを、受け入れるしかないのです。
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