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スカーレット オーク
第51章 51 蒼天
「緋紗はゴールデンウィークは休み?」
「いえ。窯出しのご案内で仕事なんです。もう、お盆まではまとまった休みはないですかね」
「そうか。僕も休みがあまりなくてね。夏まで会えないと思うんだ。出来るだけペンションを手伝うつもりでね」
「ああ。小夜子さんもう大変そうですか?」
「ううん。まだまだ本人曰く平気らしいけど、無理は禁物だよね」
「ええ。ほんとにゆっくりしててほしいですよね。私もお手伝いできたらな。よろしく伝えてください」
「うん。二人とも会いたがっていたよ」

 緋紗はペンションで過ごした日が懐かしくなっていた。

「夏には学生のバイトが来るからそれまでかな」
「直樹さんも無理しないでくださいね。体力使ってるんですから」

 直樹は微笑んで、「うん」と、頷いてコーヒーを飲みほした。

「じゃ今日はこれで帰るよ」
「もう――」
「ごめんね。できたら土曜日ログインするよ」
「駅まで送ります」

 緋紗は少しでも一緒に居たくて送ることにした。

「疲れてないの?」
「平気です」
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