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狂い咲いた蜜華
第1章 俺の幼馴染み
――――――――はじめまして!俺の名前は香山煌(かまやこう)16歳、、、都内に有る公立の高校に通っている。テストでは中の上くらい、部活は帰宅部。体育は好きだけど、部活を遣りたい程では無いから、、、週3のカフェのバイトも有るし(笑)。



「バイバーイ!」今日はバイトの日だから、SHRと掃除が終わると雑談もソコソコに教室を出た。


「~♪」音楽を聴きながら、歩を速める。街に続く坂を降りて、国道沿いに歩くと、俺のバイト先の看板が姿を現す。


「お疲れ様です!」男子ロッカーを出て、休憩室に行き、先ずは挨拶。疎らに返事がくるのを聞きながら、軽く会釈し、所定の位置に腰を降ろし、スマホを弄る。メールが数件と、、、また非通知。


「(あ~、ハイハイ無視無視っと。、、、俺は男だしな(笑)!)」電源を切って、ポケットに突っ込み、、、手洗いと身支度を済ませ、フロアに向かった。

―――今日もお客様で賑わうカフェ、、、オーナーパティシエの考案した和洋が絶妙に組み合わさった絶品スイーツが特に人気で、閉店まで客足が衰えるのを知らない。大変だが、お客様の反応を見ると自分が作った訳では無いのに、、、とても嬉しく為って仕舞うのだ。


いつか、俺もオーナーの様にお客様が笑顔に為るようなスイーツを作りたいと思う。海外出張中の父親にも未だ話せて居ない俺の夢、叶う日を夢見て日々暇さえ有れば創作スイーツをレシピノートに書き込み、実際に作り味見し、人様に出せるモノなら食べる事とアニメが大好きな幼馴染みに試食をして貰っている。


「いらっしゃいませ!」女子高生や大学生、初々しく爽やかなカップルで賑わう中、幼馴染みを見付けた。入りたいけど、入り辛そうに身を縮こませて、じっと俺を見ていた。

「!ちょっと、すみません(汗)。」混雑してきた店内を歩き、オープンテラスを抜けて、幼馴染みの肩を軽く叩いた。


「!煌、」


「よっ♪お疲れ~!こんな所でどうしたんたよ、入れよ(笑)。」


「良いよ、煌を見に来ただけだから、それじゃぁ、また(笑)。」

「ぇ、ちょっと、」ぎこちない笑みを浮かべ挙動不審に立ち去って仕舞った。ナニか有ったのか?と喉に小骨を引っ掻けた様な違和感を感じながら、幼馴染みを見送り仕事に戻った。
「(後でメールでもしようかな。)」幼馴染みはきっと勉強勉強の毎日で疲れているのだろうと思って。
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