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感じさせて
第7章 帰り道
何も言えない

私の手を握り



また、シンくんは

私の少し前を歩いた



そこから

駅まで




無言。




私は少しうつむき

握られた手を

じっと見ていた





駅までの道なんて知らない

シンくんの後を

引かれるがままに

歩くだけ…




帰りたくなくなって

思わず

シンくんの手を

強く握る




すると

シンくんも

私の手を



強く握り返した





何も言わず





振り向きもしないで








駅の改札でも




何も言葉を交わさず




ただ…見つめ合い




シンくんは


そっと



私の手をはなした







「時間やから…



うさちゃん、行って」






笑わないまま

そう告げられ



私は





シンくんに

背中を向けた






ごめんね

シンくん





勇気のない私を

許して




何も

決められない私を





許して・・・





ズルい私を




許して・・・
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