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感じさせて
第8章 寒い……
悲しい思いを

かき消すように

強めのシャワーを

顔にあてた




シンくんとの

名残は

消したくなかったけど





思い切り




泣きたかった





シャワーの音で

かき消されるくらいの

声しか出せないけど




トオルの

色々な形跡に

溢れ出る涙が

我慢できなかった





シャワーと共に

涙を一気に




流す




私にとって

バスルームと寝室は
涙を流す場所に
なっていた



数年前まで
トオルと一緒に
居た場所だったのに…



今は



一人きり




私は
いつものように

落ち着くまで
涙を流し続けた




涙が止まると
嘘のように
気が抜ける


これも




いつものことだった







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