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第8章 寒い……

トオルが
何も言わないまま出勤した後

すぐに熱を計ると
38度にもなっていた



病院…行かなきゃ…



熱があると分かると
一気に
カラダが重くなる

簡単に
身なりを整え
早めに病院へ行き

ゆっくりカラダを休めて
夕方には
トオルの食事を
作ろうと思った




夕食はいらない

とは
言われなかったから。




こんなことをして
なんの意味が
あるんだろう



ふと
そう思うこともある



でも
必ず夕食を
作るようになってから



トオルが帰宅する回数が
確実に増えているのは


現実だった







あっ


午前中は
シンくんから
電話がかかってくる
約束だった


病院では
電話が使えない。




私は
病院へ向かう前に

眠っているかもしれない
シンくんに
メールをした




病院へ行くから
電話はとれないかもしれない

だから
帰宅したら
また連絡をするから


と。