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大魔王の子を孕みます
第11章 1日



従って、ベッドじゃライズに可愛く素直になれるはずもなく…。


「これ以上、俺に触んなっ!」

「まだ何もしてないだろうが…。」


といがみ合いが始まってしまう。

そもそもトイレと風呂が問題なんだよ…。

そう言ってもライズは


「トイレと風呂では子作りまでしていない。」


と開き直る。

子作りは食事の前に散々したじゃないか…。

クタクタだから、このまま幸せに寝かせてくれよ。

眠らない魔族に、そこを理解させるのが難しい。

どうせ言うだけ無駄だから…。

諦めた俺は自分の裸体を大の字にしてベッドに仰向けになり居直ってやる。


「だったら、さっさと子作りしろよ。疲れてんだよ。俺は…。」


こんな言い方がしたかった訳じゃない。

俺だって、極普通にライズとラブラブで幸せな時間を共有したいとか思ってる。

俺の考えと、今夜のライズは違い過ぎた。


「そうか…、疲れてるなら寝なさい。」


俺の裸体にシーツを掛けたライズがベッドから出ようとする。


「ちょっと…、何処行くんだよ。」

「私が居たら、ゆっくり眠れないだろ?」

「だからって…。」

「今夜のシロは可愛くない。悪いが私もその気が失せた。」


ライズの冷たい言葉に心臓が痛いほど鼓動する。

俺に向けられるライズの背中…。

こんなのは嫌だと泣きそうな気分になる。


「待ってよ。」

「おやすみ…。」

「待ってってばっ!」

「どうした?シロ…。」

「お願いだから…、ここに居てよ。」


自分でもわかってる。

俺だって、あんな風に女に開き直られたら間違いなく萎える。

わかってるくせに俺はやっちまった。

いや、本当は俺は何もわかってない。


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