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蕾は開き咲きほこる
第24章 それぞれの一歩

「光春さん……」

桜子さんの心情を察し光春さんの袖を引っ張っると、大丈夫だというように髪の毛をやさしく撫でる。

「あの場所が辛い場所だというのは良く分かっています。あの時喧嘩しなければ、あの時先に帰らなければと今でも後悔しているのも知ってます。それだけ私たちに大きな影を落とした。乗り越えられない悲しみ、乗り越えられない後悔。ですから私たちは支えあい今日までやってきた。お互いがいなければ乗り越えれないほど大きかった」

桜子さんの方をちらりと見ると、桜子さんは今にも泣きだしそうな表情を浮かべ、それを誤魔化すように笑っている姿が痛々しかった。
長野さんは、そんな桜子さんをただ見つめるだけだった。

「そんな中でも、お互いに好きな人ができ前に進むことがきた。私には汐里、桜子さんには長野くん。お互いの手を放して別々の人と前に進むことに決めたんです。ですから、一緒に藤の花を見に行きませんか?そして、改めて、新たな一歩を踏み出しませんか?」

光春さんの言葉に、桜子さんは少し困ったような笑いを向けた――……

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