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墜ちてイク~性奴隷妻は羞恥指令に躯は溺れて……。
第6章 チャプター06
それが――その生活が変わってしまったのは、数日前に届いた手紙がきっかけだった。
まるで、夫が出勤したのを見計らったように、郵便受けに差し入れられていたそれには消印がなく、誰かが直接、持ち込んだことは明白だった。宛先はなく、差出人にはただ、一也(かずや)とだけあった。
――竜崎(りゅうざき)一也。
その名は、忘れようとしても、決して忘れることなどできない。郁美の魂の深い所に刻みつけられている――そう言っても、言い過ぎではないくらいだった。
高校を卒業したばかりの郁美は、地元の東邦(とうほう)ホールディングスに就職した。東邦ホールディングスは地元で大きく展開しているドラッグストア、リュウザキ・ファーマシーの持ち株会社で、郁美はその秘書課へ配属されることとなった。
あれは――入社して、二年目の時のことだった。上司から、一也を紹介されたのだ。一也は社長の甥で、郁美に一目惚れをしたので、一度、食事にでも、と誘われたのだ。
そして、郁美は相手の思うまま、仕掛けられた罠の中へと、飛び込んでしまった。
そもそも、あり得ない話だったのだ。ただの一般家庭で生まれた自分が、いくら一目惚れをしたとはいえ、大きな会社の社長の甥が、つきあいたいなどと、声をかけるはずがないのだ。
当時の郁美は世間知らずで、もしかしたら玉の輿に乗れるのかもしれないと、有頂天になっていた。
一也は最初の頃こそ紳士的な態度で郁美に接し、それに好感を抱いていた郁美は一也についての悪い噂にも耳を貸さなかった。
会社の女の子に手を出して、妊娠させた挙げ句、認知もせずに捨ててしまったのだの、取引会社の社員の妻を誘惑して、家庭を崩壊させたのだの、とにかく、女性についての悪い噂には事欠かず、郁美に直接、忠告してくる者もいるくらいだった。
当時は、一也の立場をやっかみ、そんな噂が流れていたのだろうと、考えていたのだが、今、思えばあの噂はほとんどが本当のことだったのだろう。
その悪魔の口の中へと、郁美は自ら、飛び込んでしまったのだ。今さら、悔やんでも悔やみきれなかった。
まるで、夫が出勤したのを見計らったように、郵便受けに差し入れられていたそれには消印がなく、誰かが直接、持ち込んだことは明白だった。宛先はなく、差出人にはただ、一也(かずや)とだけあった。
――竜崎(りゅうざき)一也。
その名は、忘れようとしても、決して忘れることなどできない。郁美の魂の深い所に刻みつけられている――そう言っても、言い過ぎではないくらいだった。
高校を卒業したばかりの郁美は、地元の東邦(とうほう)ホールディングスに就職した。東邦ホールディングスは地元で大きく展開しているドラッグストア、リュウザキ・ファーマシーの持ち株会社で、郁美はその秘書課へ配属されることとなった。
あれは――入社して、二年目の時のことだった。上司から、一也を紹介されたのだ。一也は社長の甥で、郁美に一目惚れをしたので、一度、食事にでも、と誘われたのだ。
そして、郁美は相手の思うまま、仕掛けられた罠の中へと、飛び込んでしまった。
そもそも、あり得ない話だったのだ。ただの一般家庭で生まれた自分が、いくら一目惚れをしたとはいえ、大きな会社の社長の甥が、つきあいたいなどと、声をかけるはずがないのだ。
当時の郁美は世間知らずで、もしかしたら玉の輿に乗れるのかもしれないと、有頂天になっていた。
一也は最初の頃こそ紳士的な態度で郁美に接し、それに好感を抱いていた郁美は一也についての悪い噂にも耳を貸さなかった。
会社の女の子に手を出して、妊娠させた挙げ句、認知もせずに捨ててしまったのだの、取引会社の社員の妻を誘惑して、家庭を崩壊させたのだの、とにかく、女性についての悪い噂には事欠かず、郁美に直接、忠告してくる者もいるくらいだった。
当時は、一也の立場をやっかみ、そんな噂が流れていたのだろうと、考えていたのだが、今、思えばあの噂はほとんどが本当のことだったのだろう。
その悪魔の口の中へと、郁美は自ら、飛び込んでしまったのだ。今さら、悔やんでも悔やみきれなかった。