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墜ちてイク~性奴隷妻は羞恥指令に躯は溺れて……。
第6章 チャプター06
 ……それからは、転落の一途だった。顔も知らない男に、以前は恋人と思い込んでいた相手の目の前で抱かれることからはじまり、複数の男とセックスをしたり、自宅の寝室で玩具を使っての自慰をじっくりと観察されたり、縛られたまま、騎乗位で男に跨ったり、アナルを開発されたり。どこかの狭い部屋に閉じ込められて、訪れる男全員とセックスを強制されたり、または広い部屋で数十人の男たちと輪姦プレイをすることまで――それこそ、アダルト動画サイトでタグ付けされているようなことなら、ほとんどこなしてきた。最後には、仕事も辞めさせられて、風俗店に勤めさせられてしまった。が、男たちに犯されるのを嫌だと思うのと同時に肌を触れられ、様々なプレイを経験させられる度に、さらなる官能を求めてしまう自分は、どうしようもなく淫らなのだと、郁美は思った。当時の自分の状況が、一也に陥れられた結果なのか、それとも、郁美自身が望んでのことなのか、わからなくなっていった。
 ――堕ちるのなら、どこまでも堕ちていけばいい。
 快楽に逃れていればいい。男たちが与えてくれる肉の歓喜にただ、溺れていれば、何も考える必要もない――郁美はそうやって、日々を過ごしていた。
 そんな郁美の生活だが突然、終わりを告げた。
 風俗店の店長が目の前に現れ、彼女の私物を手渡し、店にはもう二度と、戻ってくる必要はないと言い渡したのだ。混乱した頭のまま、郁美は店を出ていったのだが、もう誰も彼女に声をかけてきたり、追いかけてくる者はひとりもいなかった。
 ……つまりは、郁美は今度こそ本当に利用価値がなくなってしまったので、捨てられてしまったのだろう。既に、あの当時の郁美は二十九歳で、風俗店でも指名が減ってきていたところだった。
 結局、一也の顔を見ることすらできないまま、郁美は性奴の立場から解放された。できることなら、一也と直接会って、恨み言のひとつでも言ってやりたかったのだがーー彼にとって、郁美はそれまでの存在、ということなのだろう。
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