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第17章 チャプター17

　郁美の目尻を、淫涕の涙が流れた。男の唇を求めた舌腹から、ふたりの混ざりあった唾液が滴り落ちた。
　鎖ピアスの男は、郁美から唇を離すと、涙と唾液の筋を舐めとった。肌の上を男の舌が疾ると、それだけで逝きそうになった。恋人繋ぎをした指先に力が入った。
　鎖ピアスの男が、躰をずらしてきた。セーターをめくりあげ、ノーブラの郁美の胸を露出させた。乳首を口に含まれると、背骨を痺れにも似た快感が走り、頭頂へと貫いていった。
　男は恋人繋ぎをした指を離さないまま、郁美のおっぱいを愛撫してきた。既に乳首は硬くしこっており、鎖ピアスの男の唾液で濡れていった。
「あ、あぁっ、あフン、そ、そこ……そこをもっと」
　眉根を寄せ、郁美は男の愛撫に背中を反らせた。鎖ピアスの男が乳首に歯を当て、乳房を吸いながら、舌先で乳首を転がされると、躰が反応した。握り合わせた相手の指に力が入ってしまう。そうすると、鎖ピアスの男はそこを中心に責めてきた。反対側の乳房も同様にして、唾液だらけにされてしまった。
　男がスカートを捲り上げ、秘苑をすぐ真近から覗き込んできた。
　ようやく、男は郁美から恋人つなぎをした指を離してくれたが、今度は乳首を弄ってきた。
　鎖ピアスの男に、舌で陰唇をなぞられ、乳首を弄られていない側の指で膣口を開かされると、淫液が滴り落ちていった。
「濡れているぞ」
　男はそんな、言わずもがなのことを言いながら、舌で滴り落ちていった淫液をすくいとった。が、そうされると淫液は次から次へと溢れだし、股をあっという間に潤していった。
　男は膣口に、先を鋭くした舌を差し入れ、陰核を指で摘んだきた。乳首と陰核、秘苑を同時に愛撫され、郁美は悦びの波に脳幹を痺れさせた。
　既に男の愛撫で郁美の躰は解（ほぐ）れてきており、今すぐにでも、男のペニスを膣の奥深いところに受け入れたかった。
「あッあフン。お、お願いです。も、もう」
「欲しいのか」
　男が一時、愛撫の手を止めて、そう聞いてきた。
「はい。もう、限界です」
「じゃあ、全裸になって、おねだりするんだ」
　郁美はそれに、躊躇う素振りすら、見せなかった。これから、男に犯してもらえるのだーーそう思うと、歓喜で躰が震えた。
　セーターとスカートを手早く脱ぎ捨てると、恥じらいもなく、股を広げた。