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あの時のあの人
第5章 ようやく
「昭禎さんの頑張る姿を見てたら、ようやく諦めることができました
こんな私が貴男に相応しくないのわかってます」

「……」

「あの時は迷惑かけて、本当にごめんなさい」
私は財布を取り出し、お金と手紙を彼に私たち

「このお金と手紙、私の御守りでした
もう、必要ないみたいです
本当にありがとうございました」

私はベンチを立ち上がり歩き出した
彼は私を追ってこなかった
これが答え
答えを目の当たりにして、涙で目の前が滲んで歩けなかった
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