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瑠璃色
第10章 愛の救世主


「バーカ!そんな事、ありえねーよ!
それより…秀、覚えてるよな?あの、下衆男の事」
「確か、秋元・・・でしたっけ?」

「そう…あの秋元が、また出てきた…」
「はぁ?・・・まさか、また会社に・・・川崎の
前に出てきたんですか?」

「イヤッ、もうそれはない」
「じゃ、どこに…?」

「…ネットだ」
「えっ?・・・ネット?」

「あいつ、あれこれ書き込みしてた」
「何でわかったんすか?」

「それが…年明け、保護者から電話があって…
俺達のせいで、会社をクビになったとか、あんな奴が
講師でいる塾には行かせるなとか…俺の名前が出てた
みたいで、すぐ連絡きたんだよ。

それで、杉本さんと二人動き出したら…途端に削除さ
れて。何もしてなかったから俺達は何も出来なくて…
だけど、あいつの事だから、また何か書き込むんじゃ
ないかって、弁護士の先生に相談して、もし、何かあ
った時はって、打ち合わせしてたんだ。

そしたら、4月に入って、あいつの書き込み見つけて
杉本さんと弁護士の先生と動いた。
その事を瑠璃に言えば、去年の事もあるし、絶対に
自分を追い込むと思ったんだ…また、あいつに辛い思
いをさせたくなくて、内緒にした。
秀だけには、言おうかって思ったんだけど、俺と二人
でコソコソしてるの見たら、きっと、お前から聞き出
そうとするかも知れない…
お前にも、嫌な思いさせるかもと思うと…言えなかっ
たんだ…」




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