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第8章 心の迷宮

「色々な話をしたな。彼女は両班の娘ではあるが、実家はそんなに力のある家門ではなかった。父親は無位無冠で病がち、母親が一人で内職をして家計を支えたんだ。弟が一人いて、随分と出来が良いようで、彼女は科挙を受けさせたがっていた。でも、実家が貧しいから、私塾に通うどころか本もろくに買う金がない。それで、彼女が自ら志願して女官になった」