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はらぺこ魔王さまのお食事係!【完結】
第5章 【第五話】魔王さま、セラフィーナを攫いに現れる
 ルードヴィグの低い声に、エドヴァルドは思い口を開いた。

「セラフィーナさまを亡き者にしようとしたのです」
「…………」

 セラフィーナはエドヴァルドの言葉に、唇をかんだ。

「私は要らないのよ」
「そうではありません、セラフィーナさま。あなたは必要な人ですから、だからお兄さまや他の人が!」
「城に戻ると命が危ないと?」
「……はい」
「それならば、俺の城に来れば良い」
「魔王の世話には!」
「ルードは私が必要?」
「必要だ」
「それなら、ルードのところに行くわ」
「セラフィーナさま!」

 セラフィーナはルードヴィグを見上げた。

「私はルードの食事係になる」
「セラフィーナさま、なにを!」
「セラ、俺はおまえを伴侶にするために」
「ううん、お食事係になるの」
「セラ?」
「だから、私をいっぱい食べてね?」

 セラフィーナは赤い顔をしながら、ルードヴィグを見上げた。
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