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第6章 夢をみる・・・

『そうやって…人の事バカにして

人の夢とか・・・頑張ってる事を

指差して笑う資格が

あなたにあるの・・・？』






オレの前に割り込むように立って

ソイツに問いかけるカンナの声に

教室が……シーンと




って言うか



ソイツが……一瞬

静まり返った






「は？・・・葉月

～～なんだ、お前かよ」






『あなたの・・・どこにあるの？』






一歩・・・また前に出たカンナは

険しい顔してソイツに詰め寄った





「は……はははっ

何なのお前ってさ、はははっ

あ～～葉月、お前看護師になるんだっけ？

てか〃看護師〃かよ！所詮？！

で、滝川に〃こんなもん〃押し付けて

将来はドクターとナースとかって？？

夢見て楽しんでんの？マジウケるな！」






『・・・』




陳腐な事しか言えないソイツを


さすがにカンナも

まともに相手になんかしてない

そう思ったけど






「あ～～あ～～あ

〃一般庶民〃は大変だよなぁ葉月？

お前なんか事あるこどに

クラス委員だのなんだのって

優等生の良い子ちゃんやってさ

必死に〃内申点稼ぎ〃してんだろ？

同情するぜマジで～～」






カンナは

こんな下らないやつと

下らない言い合いなんかしなかった





だけど・・・それよりも





それよりも先に


オレが





ソイツのたった一言が


どうしても許せなくて







カンナが内申点稼ぎで

クラス委員やってる？・・・だと？





言い合いをしないカンナを見ても


そうでなくても



オレだってわかっていた




こんなヤツに

カンナの事が理解なんか

出来っこないってことも




でも


それでも





こんなクソみたいなヤツに




カンナの性格や…努力


カンナの気持ち



みんなに対する

そのやさしさを



知りもしない、こんなヤツに





その気持ちの

わかるわけない

こんなヤツに





カンナをそんな風に

侮辱されるのは





どうしても許せなかった







グイッ・・・





「っ……？！」










『・・・オイ』




オレはソイツの胸ぐらを

苦しい程につかみあげた