パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第6章 夢をみる・・・

「葉月……てめぇ、マジでウゼーな」







『その仕事の大変さも…

使命も…重圧も

それから・・・素晴らしさもわからず

ただ、医師の家に生まれたってだけで

その敷かれたレールが

よりによって〃医者〃だって人が

かわいそうって思うだけ』







「っ人をバカにしてんのはどっちだ！

葉月、お前こそっ…調子のって

ふん！金使って選んで悪いか？！

悔しければやってみろ！」








『ふふ・・・べつに

いいんじゃないの、それはそれで

そんなの…その人の勝手。

〃手段〃が違うってだけじゃない

〃方法〃があるなら

それでいいんじゃないの…

ただ・・・私』





「っ……？！」









『だけど・・・私』





クラス中が

いつの間にか

固唾を飲んで見守っていた






『私なら・・・』








それからオレ自身も

カンナの真っ直ぐな

力強い目に…吸い込まれてた













『私は・・・そんな

〃人の気持ち〃や

〃人の痛み〃の…わからない人には

医者になってほしくない』






「・・・」








『そう思うだけ』














カンナは…サラッと言い終えると

返す言葉のなくなったソイツに背を向けて

もみくちゃにされた参考書を拾い上げて

ﾊﾟﾝﾊﾟﾝと埃をはらって




さっさと教室を出て行った