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Best name ~ ひまわりとの約束 ~
第11章 命のきらめき
もちろん早速カンナに会いに言って
なりふりかまわず
抱き合っては喜んだ
『ケイゴって・・・すごい
本当に・・・すごいなぁっ』
何度も涙を拭いながら
ニッコリと笑うカンナ
『・・・・・うん。・・・ありがと』
呆然としたように
なんか…フツーにただ答えたのは
ジワ・・・っと
抱き合うカンナの体温を
人間の生きる力みたいな
カンナの体温を
なんだか強く感じたから。
『すごいね・・・っ、けぇご』
『~~ゎ…わかったから
泣くなよ・・・カンナ
・・・それと、コレ
メチャクチャ∥ご利益∥あったから
サンキューな』
いつかカンナがくれた
手作りの御守りを取り出してみせるが
『すごい・・・ほんと
ケイゴはすごいよ・・・っ』
聞いちゃいない(笑)
『お祝い・・・しなくちゃ・・・』
『~わかったから』
満面に笑顔を見せながらも
いつまでも泣き止まないカンナに
オレは少し困りながらも
人生で初めての
とんでもないチャレンジと
その重圧や疲れから解放された感覚
そして・・・何より
腕の中にいるカンナの
ジワっとくる体温と
ドクン・・・ドクンと
大きく高鳴る心臓の鼓動が
伝わってくる
その感覚が
心地良かった。
気付けばそのまま
スーっと
カンナとくっついたまま
寝てしまうくらい
居心地が良くて
嬉しくて
なんとも言えない
幸せだった瞬間。
『・・・』
ぎゅ・・・
喜んでは泣き疲れて
同じくウトウトしてたカンナを
少しきつく抱きしめて
ぼんやりした意識の中で
オレは心で呟いていた
∥人間…やろうと思えば
なんだって出来るんだ∥
オレにだって
出来る事がある
オレが頑張って
こんなに喜んでくれる人がいる
人間の生きる力って
なんかすごいじゃん。
そして・・・オレのことで
自分の事のように
こんなに喜んでくれるカンナを
コイツのことを
この先、なにがあっても
絶対に
オレが守ってやろう
そう思ったんだ。