この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Best name ~ ひまわりとの約束 ~
第1章 幼く・・・儚く
『大工ってなによ?!大工って
うちのお父さん大工じゃないし!!』
〃カンナ〃・・・なんて言う
あまり聞かない
うろ覚えの
一風変わった名前(当時は)を
只でさえ人の名前を覚えないオレは
自分の中で変換して
その子の事をなんとか覚えてたから(笑)
カンナってさ・・・(苦笑)
大工がガーリガリやる?アレ?
みたいなね(笑)
『もぉっ・・・失礼しちゃう
どんだけいい加減なの・・・っ
ブツブツ・・・』
呆れながらソイツ・・・カンナが
オレのケータイの電話帳を
カチカチと操作して見せてきた
『はいっ・・・』
〃葉月 環菜〃・・・
初めて
ちゃんと目にした
彼女の名前だった。
『〃環(わ)〃に〃菜(な)〃る』
『は・・・?』
『人とまるく・・・環(わ)になって
穏やかな子になれるように
そんな意味をこめて
つけてくれた名前なんだ♪』
『・・・』
『フフン♪・・・
結構いい名前でしょっ・・・?』
ちょっとだけ…得意げに
それでいてマジメに…素直に
本気でそんなこと言ってくるヤツ
自分の名前の意味なんか
オレは考えた事もないし
見たり聞いたりしたとこで
人にマジマジと
誇らしげに言うなんて
なんか・・・そんなの
こっぱずかしいって言うかさ
イタイやつ・・・とか思ったり
『・・・ダッサ』
とか…思って
・・・って言うか
口に出してたしね?(笑)