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第12章 花の命・・・

『・・・』


ベットに突っ伏して目を閉じるオレ



そこに



ブーブー・・・またケータイが鳴る





『・・・ﾊｧ』






ディスプレイには…タクミの名前





ピ…



無言で受話器を耳にあてる



∥『滝川くん？！…』∥



相変わらずの…泣き虫っぷりが見える
落ち着きのないタクミの声



『・・・～』





∥『滝川くん、ねぇ何してるの！

早くおいでよ・・・待ってるのに』∥





『・・・～っせーよ、耳元でｷﾝｷﾝ』





∥『早く・・・早く来てよ…

葉月さん・・・行っちゃうよっ？！』∥






『・・・』





∥『滝川くんっ！…わかってるんでしょ？！

もしも…このまま葉月さんと・・・

そんなことしたら、絶対に後悔する！！

滝川くんは…わかってるんでしょ？！』∥





『・・・』





今までに…ないくらい必死な

タクミの声と・・・その言葉は

現実から逃げようとするオレの心を

何度も何度も

容赦なく叩いた。






∥『葉月さん・・・待ってるよ。

この世で・・・顔を見て

っく・・・ひっく

見送ってあげられるのは

∥今∥しかないんだよっ…？！』∥





『・・・っ』