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Best name ~ ひまわりとの約束 ~
第12章 花の命・・・
『滝川く… … …』


参列席にいたタクミが
オレに歩み寄ろうとしたのだろうか

そして、それをカズマが制止して
首を横に振るような姿


後方から聞こえてくる批判の声や
他の参列者のざわめきの声


オレは…それらすべてを
180度の視界でただ捉えるだけで

誰とも…はっきり目を合わせることなく
真っ直ぐ壇上を目指した



ただ、一度だけ


最前列にいて…そして
オレの方を見ているカンナの家族

カンナの両親の前でだけ足を止めて
向き直って・・・一礼した



そして・・・意外にも

カンナのお父さんが



怒り…声をあげている参列者や
対応している職員に…そっと近づき


理由……を・・・オレの事を

説明してくれていたのか



会場は、本当の意味で静まり



オレは…壇上に行くことを許された





オレに対する批判…怒声


そんなものより…オレ


本当は


すごく気になることがあって・・・



華やかに飾られた祭壇をみて

ちょっと……すごく

ガッカリしてたりしてさ。




なんで?





それは…


随分と不親切な

∥気の利かない∥…葬儀屋だな


なんて思ったからだよ





華やかな・・・祭壇だった

友人一同……◯◯同窓会
数えきれない程の献花

そして・・・真ん中には

生前の彼女の

まぶしい笑顔の遺影があって



故人を…精一杯の気持ちを込めて
送り出すための祭壇…なんだけど


華やかに…でも、慎ましやかに
控え目な会場と祭壇


白や…うすいピンク色の
やわらかくて優しい色とりどりの花




綺麗だけどさ・・・



けどさ



∥葬式にはキクの花∥・・・?






そんなもんって…一体

誰が決めたんだよ・・・?







こんなに

埋め尽くすほどの花があるのに

なんで・・・一本もないんだよ






なんで・・・

∥あの花∥が・・・ないんだよ
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