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Best name ~ ひまわりとの約束 ~
第14章 振り向けば・・・いつも君だけが
『あたし…∥椿木 桜子∥…♪よろしく』
彼女は無礼なオレにかまわず
愛想良く…笑顔で改めて名乗った
∥ツバキ・・・サクラコ・・・∥
ツバキに?・・・サクラ?・・・だと?
なんだかね
ごっちゃごちゃと・・・
忙しそうな・・・
枝が…あっちから、こっちからと
生い茂ったような
ケバケバしい名前だなぁ(笑)
なんて
さすがに口には出さないよ?(笑)
いくらオレでも
ただ
一瞬、アタマにビビっと入ってきた
ちょっとだけ聞きなれない構造の名前に
『・・・プッ』
一瞬だけ…吹いてしまった
(大変失礼ではあるが)
『え・・・?』
彼女は一瞬、オレの反応の意味は
もちろんわからずに
首をかしげながら無邪気に
笑っていたようだ
『プッ・・・あ、いや、ごめん
なんでもない』
『・・・滝川くん・・・』
気まずい中にも横目で見ると
彼女は・・・珍しいものでも見るように
じぃー、っとオレを見て・・・
『ふふっ・・・滝川くんて
∥笑う∥んだね・・・?♪』
え・・・?
『全然・・・笑わない人だと思ってた♪』
『・・・』
無邪気に感想を述べると
ニコニコしながら彼女はノートを開いて
目を落としていた。
『・・・』
∥笑わない人∥・・・か。