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Best name ~ ひまわりとの約束 ~
第15章 神様のイジワル
『リョウキ~?ちょっと休んだら??』


呑気な口調の中にも心配の表情を浮かべて
母さんがリョウキに問う



『これくらい…よくあることだよ

あ・・・それでさ母さん

明日、朝ちょっと早くでるから

わりぃんだけど弁当お願い』





『(笑)はいはい』




こりゃ聞く耳も持たない

・・・なんて

そんなのうちじゃ日常茶飯事だ





『4年の引退試合なら

お前がそこまで張り切ることないだろ♪』



口出すつもりはなかったんだけどね






『・・・。最後だから・・・

先輩と出来るのは…最後だから、だろ』






『・・・ほぉ♪さすが…気概がちがうな

ま、無理のないようにな?頑張れよ』





『・・・♪』



リョウキは軽く頷いて

オレと母親に向けて

いつものように・・・ニカッと笑い

よく曲がる親指を…グニ~っと立てて

サインを送るとリビングを出て言った



何気ない仕草

ありふれたサイン

いつもの…行動



∥あれ∥はきっとリョウキの・・・


弟の…ひとつの癖なんだろうな




誰かが心配をすれば

【大丈夫だ】と知らせるサイン


日頃から常に

チームと言う戦場にいる弟の

責任感や…周りへの気遣い



オレとはまったく別の

大勢の仲間に囲まれた日々を過ごす

弟ならではの習慣でついた癖なのだろう



【大丈夫】

【任せておけ】



そんな、弟の見慣れた仕草は

不思議と家族だって

安心してしまうから



いつだって、その場が

暗くならないんだ



この時も、同じだった
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