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Best name ~ ひまわりとの約束 ~
第15章 神様のイジワル
それから数日

その試合の会場にいたオレは


少し日頃の疲労から

異空間に来たかのように



観客席に座って

頬杖をついてコートを眺めていた





『大丈夫…かしらね・・・リョウキ』



心配そうにコートを見守る母さん

(親だから…そりゃ当たり前か)






『(笑)犬並みの回復力だから大丈夫でしょ

もうピンピンしてなかったアイツ?

~母さんでも心配なんかするんだね(笑)』






『・・・あの子…まだ二十歳よ。

なにも、ここで無理しなくても』




おっと・・・

なんか、うちの母親らしからぬ発言
なんて思ったけど

口をつぐんで相づちを打つ。


内心じゃ…∥それは、ちがうよ∥
なんて思ったけどね


だって、アイツ…リョウキにとって
こいつらにとって

捨てて良い試合なんか
ひとつもないんだろうから。


今のオレにも…ほんの少しだけ

少しだけ…その精神はわかる気がしたから



アイツは…一瞬を

必死に…全力で生きてるんだ、ってね。





『大丈夫だよ♪

その辺のやつらとは鍛え方が違うよ

オレらが言うのもなんだけどさ?

アイツみたいな

何かと∥先々に∥プレッシャーのある人材

監督や周りだって…それなりに

ケガさせられない、とか

神経すり減らして見てるんじゃない?』






『監督は…知ってるのよね?』




『そりゃそうでしょ。わかってて

大丈夫って判断したからスタメンなんだろ』





心配そう・・・のわりに

腕組みしてコートに釘付けの母親に

ちょっと苦笑いしながら

その時を待つ


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